487国際ロボット展(ソリューション)
このような状況において出現してきたのが「協働ロボット」です。安全にダイレクトティーチングができ3Ð化を意識することなくロボットを運用することができる。まさに製造現場にもってこいのロボットです。一見、スマートファクトリーに向けては逆行しているように感じますが、実はそうではなったことを「2022国際ロボット展」で知りました。
冒頭のFANUCの協働ロボットの記述での中で「協働ロボットに3Dカメラを搭載してダイレクトティーチング作業でロボット周辺環境のデータを収集し、そのデータを使って干渉することなく動作させるデモンストレーション」と記載しました。これは周辺環境を協働ロボット自身が作成するということです。周辺機器の配置を変えた時や、ケーブルなどの障害物が後から加えられても3D化が可能です。さらに、既に3D化されているモックアップと合成することも、日本ロボット工業会のORiN協議会のブースで展示されていたデジタルプロセスの3Dモックアップ(VPS)と連携することで可能となります。
スマートファクトリーの実現には、まだ時間がかかります。しかしそれに向けて今できることを準備しておくことは重要です。製品を作ることと同じくらい3Ðデータを作ることが重要であれば、それを如何に容易に実現するかが課題となります。
以上、7回にわたり、一般社団法人日本ロボット工業会の機関誌ロボットに機構した印象記を掲載しました。最後に一言。2022年の国際ロボット展はリアル会場とオンライン会場の2つが設定されており、来場者にとって非常に便利な展示会になっていました。コロナ禍ということで様々なイベントにおいて、オンラインによる展示は常識となっていますが、事前にオンラインで展示内容を確認しておくと、リアル会場で実際のデモンストレーションを効率的に見学することができ、理解度も大幅にアップできます。また本取り組みは、リアル会場で見落とした展示、繰り返し見たい展示についても、オンラインで見ることが可能となり、ロボットへの興味が増すことは確実です。出展者、主催者の負担は大きくなりますが、次回以降もぜひリアルとオンラインの2会場の運営をお願いします。
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