483国際ロボット展(協働ロボット課題)
次に、協働ロボットの共通課題と取り組みについて話を聞きました。課題は2点あります。動作速度が従来の産業ロボットに比べ遅い点と価格が高い点です。
動作速度に関しては各社とも協働作業のモード(低速)と通常作業(高速)のモードを備えているので、これを使い分けてほしいとのことです。ティーチングのように常時協働作業を行う場合は、協働作業モードでの動作となります。また、実作業時に人間が近づいたら自動的に通常作業モードから協働作業モードへ切り替えることができます。溶接作業のように、所詮作業領域の隔離が必要な場合、ティーチング作業以外は通常作業モードで運用できます。したがって、工夫次第で実運用上で大きな問題となりません。加えてティーチング作業の安全性は各段に向上するとのことです。
価格に関してはロボット単体の価格は高くなりますが、ダイレクトティーチングによる工数削減、前述したようにロボット自身が力センサーの機能を備えている点、隔離用の柵なども軽減できるなどトータル価格で考える必要があるとのことです。
話の最後に、協働ロボットの最大の特徴は安全性であるが、ロボットのエンドエフェクタや把持しているパーツ、ワークには重量物や鋭利物があり、リスクアセスメントはユーザー側でしっかりやる必要があるとのことです。
以上の内容は広くロボットユーザーへ周知する必要がある重要なメッセージだと感じました。
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