481国際ロボット展(2022年概要)
本ブログから7回にわたり、一般社団法人日本ロボット工業会の機関誌ロボットに寄稿した印象記を一部編集して掲載します。
3月9日付けの日刊工業新聞によると「日本の中小企業のロボットに対する設備投資意欲は依然旺盛だ。日刊工業新聞社が実施したアンケートでは、ロボット導入に前向きな企業の内22年度のロボット関連投資計画について前年度比で増額すると答えた企業が3分の1を占め、同横ばいとした企業を含めると7割に達した。人手不足対応やコスト削減、コロナ禍の非接触需要の高まりを背景に、中小企業でもロボットによる自動化が着実に進んでいる。」とあります。コロナ禍も終わりに近づきメーカー側、ユーザー側ともロボットに対するそれぞれの期待が高まってきています。そういった中で2022国際ロボット展は無事開催されました。本印象記ではものづくりに関する展示内容を中心にメーカーとユーザーの両視点で記載します。
世界最大規模のロボット専門展である「2022国際ロボット展」が3/9~3/12の4日間東京ビッグサイトで開催されました (オンライン会場は3/1~3/18の18日間) 。出展社は615社・団体、 小間数は3,227小間で前回2019年の開催を上回り過去最大規模での開催となりました。今回で24回目となる同展では、産業用ロボットゾーンに「部品供給装置ゾーン」と「マテハン・ロボットゾーン」もりました。サービスロボットゾーンでは介護・福祉、インフラ・災害対応、教育など、さまざまな分野で活躍するロボットが紹介されていました。
全体の大部分を占めた産業用ロボットゾーンでは、新規参考出展を含め「協働ロボット」が、それを提供する大手メーカー、アプリケーションを提供するメーカーの両サイドで目玉となっていました。安全性をうたったロボットであるため、多くの人が集まる展示会場への導入も従来の産業用ロボットに比べ容易となっており、「協働ロボット」関連の出展が多い理由の1つになっています。また、かなりのスペースを使いロボット、搬送、生産情報を組み合わせて、スマートファクトリーやDXを意識したソリューション関連の展示、デモンストレーションを行っているブースも目に付きまいた。
中小企業のロボットユーザーにとって重要な関心ごとの1つにSIerがあります。同展におけるSIerの出展社数は40社を数え業種も多岐にわたっており、具体的なロボットシステムの導入を検討しているユーザーには、またとない機会を提供してくれる場となっていました。
0コメント