465自動化構想設計(多品種変量生産)
ここからは実施例についてお話を進めてまいります。最初は自動化設備設計の実際について、多品種変量生産に向けた多機能組立システムを例に解説いたします。
多品種変量生産に向けた組立システムを開発するに至った背景・経緯は以下の通りです。
・電機業界大手の全社改善活動(2000年~)を例にあげると→TPSによる生産革新活動で、整流化、一個流し、標準作業化など基本的な改善活動が浸透
・ICTで繋いで全体最適を目指した改善活動(2010年~)→製品の設計、生産準備、生産領域をICT(3Dデータ)で繋いでものをつくらないものづくり
・多品種少量から多品種変量生産への自動化の対応(2010年~)→専用ロボットから人と協調できるロボットシステムの開発への要求が高まる
多品種変量生産の実現→人と機械が協調して作業ができる設備の開発とラインの構築
多品種変量生産の課題は 次の通りとなります。
・多品種への対応→段取り替え:マニュアルラインでは、治工具、試験プログラム、供給部材の入れ替えを1分以内に行う
・変量への対応→繁忙期、閑散期にあわせて各工程の作業内容が増減する:マニュアルラインでは、超繁忙期に数社のラインカンパニーが入って対応する
・日々の改善活動への対応→マニュアルラインでは、標準作業の改善による作業手順の組み換えが頻繁に行われる
作業内容の変動に柔軟に対応できる自動化要素技術の開発とシステムの構築
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