442自動化構想設計(治具設計)
ここからは自動化に向けた治具設計について考えてみます。お客様の製品設計でものづくりをする時などは、設計変更ができない場合が考えられます。その場合には気の利いた治具が必要となります。
ここでは、HDD組立ラインの部材トレイでの取り組みの例を解説します。対象は回転する媒体から情報を読み取ったり、かき込んだりするヘッドユニットを自動組立する設備の部材供給トレイです。課題は柔軟物(FPC)を含むヘッドユニットを安定に供給することです。対策として実施したのが、ヘッドユニット組付け状態に合わせたトレイの開発でした。
下図にありますように、トレイには4つのヘッドユニットがHDDに実装されている状体と等しくなるように位置決め穴やピンが形成されています。柔軟物であるFPCも全て同じ様にフォーミングされています。ロボットハンドではこの形状を維持したまま把持し、ワークへ組付けします。
製品設計変更ができない場合、部材トレイ、ワークフィクスチャー、ロボットハンド等の治具類の工夫は、自動化の切り札となります。
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