244日本技術士会(その2)
先日、日本技術士会の機械部会である講演を聴きました。「技術士の独立リスクに備える知恵と技」といったテーマで、不労所得を得る仕組みの作り方についての講演でした。この講演の中で次の内容は印象的で、納得いく話でした。
<技術士として、自分の価値を知りましょう>
価値を測定する手段の一つに報酬があります。会社に入って大して何もできない中で初任給をいただきます。年々仕事を覚え、勉強してスキルアップしていきます。その結果、会社への貢献度は高くなり当然社会貢献度が増します。併せて給料も徐々に増えていきます。ベテランの技術者になったり、幹部社員になったりして、給料もピークに達します。定年が近づいてくると、幹部社員の場合、最初に役職離任があり、同じ能力がありながら、給料が下がります。さらに雇用延長で嘱託となると、同じ能力がありながら、さらに給料が下がります。数値で表すと例えば次の様になります。
ピーク時の年収が1,200万円だったとすると、役職離任で800万円になり、さらに嘱託では400万円になるといった具合です。同じ能力がありながら、同じフルタイムで労働していながら、これには納得がいかない人たちが多くいるはずです。明らかに自分の価値が下がって見えます。しかし、これは一般に会社に勤めている場合の規則であり、多くの人はこれに従います。自分の価値を知りましょう。
というのが講師の問です。自分なりに次の様に考えてみました。
確かに、能力が急激に劣ることはないと思います。一方で、体力的は衰えてきています。以前の様にフルタイムで自分の持っている能力をフルに発揮することはできないと思います。そこで1日当りの価値に換算してみます。1,200万円/12か月/20日の計算で1日当りの価値(報酬)は5万円となります。2日働けば10万円、10日働けば50万円です。これは独立技術士が報酬としてもらう額と近いと思います。
<価値を理解してくれるお客様を見つけましょう>
独立技術士として自分の価値を理解してくれる顧客を見つけるためには、自分の価値を十分にアピールする必要があるといった内容の話がありました。至極当然なことです。自分なりに今の取り組みについて考えてみました。
最近、技術士事務所を正式に開所しました。同時に技術ブログを立ち上げ、過去の技術者としての経験を中心に記事を書いてアップしています。当初、アクセスはほとんどありませんでしたが、100記事を超えるころから、毎日アクセスされるようになりました。しかし、ブログの本当の強みは、お客様に私自身の価値を理解してもらうためのツールになるといった点だと思います。
大手企業のお客様のコンサルをする場合、代理人に入ってもらいます。代理人に職務経歴書を送り、代理人は職務経歴にあったお客様を紹介してくれます。その後、お客様と直接面談して合意であれば契約するといった手順です。ブログをよく読み込んでくれたあるお客様は、職務経歴書では表すことができない私自身の価値についてブログを通して理解していただき契約に至りました。今後も、価値を理解してくれるお客様を見つけるため、技術ブログを書き続けていこうと思います。
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