472自動化構想設計(IoT AI)
今までは組立系の工場を対象にした自動化ライン、設備についてお話してまいりましたが、ここからは、プロセス系工場のデータを活用した取り組みについて考えてまいります。基本的な流れはデータの棚卸、要因分析、データの収集と統合、データの分析と運用です。
最初にプロセス系工場と組立系工場の特徴について確認いたします。
・プロセス系工場 対象:材料や部品(鉄鋼・化成品、機械・電子部品)
方式:製造設備を管理 「設備集約型」 不良品の扱い:原料として再投入または廃棄
・組立系工場 対象:材料・部品を集約 自動車など最終製品を組立
方式:人を中心とした管理 「労働集約型」 不良品の扱い:リペア
あるプロセス系工場から次のような依頼がありました。
・あるプロセス系工場の品質の問題:各工程から上がってくる刻々と変わる加工データを24時間体制で監視、チューニングしても最終検査で品質が安定しない、歩留まりが頭打ち、突発的な不良が発生→製造ラインの停止
・課題認識:従来、個々に行っていた管理 (平均値、バラツキ、工程能力)だけでは不十分
→管理項目間の因果関係を認識した上での対応が必要→多因子の管理の必要性→チューニングの良否結果は最終工程でないとわからない。事前に正確な予測で判定する必要がある
多工程の因果関係を既存の製造データを活用し、AI分析で異常の予兆検出をする必要性がある。
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